○十島村妊産婦・新生児訪問指導実施要綱

平成9年3月30日

告示第1号

第1章 妊産婦訪問指導

(目的)

第1条 保健指導を受けることが必要である妊産婦について、その身体的条件又は生活環境等の理由により村が、訪問による指導を行う必要があると認めた場合に、当該妊産婦の家庭を訪問し、妊娠、出産、育児等に必要な指導を行うとともに、妊娠又は出産に支障を及ぼすおそれがある疾病にかかっている疑いのある者について、医師又は歯科医師の診療を受けることを勧奨するものである。

(実施主体)

第2条 事業の実施主体は、十島村とする。

(実施対象者の把握)

第3条 村長は、母子健康手帳の交付、健康診査等を通じて訪問指導を必要とする者を把握する。

(実施体制の確立)

第4条 村長は、対象者の早期把握、訪問指導従事者の確保、訪問指導票の整備等に努め、特に訪問指導従事者の確保については、助産婦等を本事業のため委嘱するなど、訪問指導体制の整備を図る。

2 村は、訪問指導について、保健所、医療機関及び助産婦等の協力を求め、訪問指導の方法内容等について検討し、常に緊密な連絡協調を図るなど訪問指導活動の円滑な推進に努める。

(訪問指導の実施)

第5条 訪問指導実施従事者は、村の保健婦等及び村長があらかじめ指定した指導者(以下「指定指導員」という。)とする。

2 訪問指導は、相談指導、健康診査等の結果必要と認める者について必要な訪問指導回数を決定するものであり、特に、初回妊娠の者、妊娠中毒症等妊娠又は出産に支障を及ぼすおそれのある疾病の既往をもつ者、未熟児又はその他の異常児を出産した経験のある者、生活上特に指導が必要な者、妊娠、出産、育児に不安をもつ者等について、重点的に訪問指導を行う。

3 訪問指導の結果、疾病又は異常を発見した場合には、医療機関に受診させるなど適切な保健指導を行う。なお、指定指導者が訪問指導を行った場合には、直ちに村に連絡し、迅速適切な対策を講ずるものとする。

4 村は、訪問指導に必要な妊婦訪問指導票及び産婦訪問指導票を作成し、指定指導者に交付するものとする。指定指導者は、訪問の都度、必要事項を記入し、訪問指導が完了した場合には、できるだけ速やかに訪問指導票を村に提出、報告するものとする。村においては、提出された訪問指導票を整理し、事後の指導に資するものとする。なお、訪問指導の記録整備にあたっては、訪問指導票とともに、母子保健カード及び母子健康手帳に必要事項を記入するものとする。

(訪問指導の内容)

第6条 問診内容は、次のとおりとする。

ア 妊娠、分娩、産褥における健康状態

イ 家族の健康状態

ウ 妊産婦の既往症

エ 妊産婦の現症

オ 妊産婦の家庭環境等

2 指導内容は、次のとおりとする。

ア 健康診査の励行

イ 妊娠、分娩、産褥及び育児に関する知識

ウ 流・早産、妊娠中毒症等の早期発見

エ 生活環境

オ 乳房、乳首の手当

カ 精神保健

キ 妊娠期の歯科疾患の予防、治療

ク 家族計画等

第2章 新生児訪問指導

(目的)

第7条 新生児は、外界に対する適応能力及び感染に対する抵抗力が弱く、その死亡は乳幼児死亡のうちで高率を占めるので、出生後すみやかに適切な処理を講ずることが必要である。このため新生児養育上必要な事項につき家庭訪問により指導し、特に新生児の発育、栄養、環境、疾病、予防に留意し、適切な処置をとるものである。

(実施主体)

第8条 事業の実施主体は、十島村とする。

(実施対象者の把握)

第9条 医師又は助産婦の協力により把握するとともに、村においても妊娠の届出及び出生の届出受理の際、新生児の把握に努める。

(実施体制の確立)

第10条 村長は、対象者の早期把握、訪問指導従事者の確保、訪問指導票の整備等に努め、特に訪問指導従事者の確保については、助産婦等を本事業のため委嘱するなど、訪問指導体制の整備を図る。

2 村は、訪問指導について、保健所、医療機関及び助産婦等の協力を求め、訪問指導の方法内容等について検討し、常に緊密な連絡協調を図るなど訪問指導活動の円滑な推進に努める。

(訪問指導の実施)

第11条 訪問指導実施従事者は、病院、診療所、居宅で出産に立ち会った医師、居宅又は助産所で出産に立ち会った助産婦が、新生児について訪問指導を必要と判断した場合には、新生児の居住地(里帰り分娩においては分娩時における居所)を管轄する市町村に連絡するものとする。病院又は診療所で出産した新生児で、退院後引き続き指導を必要とすると判断されたものについては、村の助産婦、保健婦等が訪問活動を行い、又は指定指導者に委託してこれを行う。

2 訪問指導回数は、生後28日以内に1回ないし2回程度とするが、養育上必要がある場合には、数回の訪問指導を行い、特に第1子、異常分娩で出生した新生児、出生時に仮死、強い黄疸等の異常のあった新生児等について、重点的に訪問指導を行う。施設内分娩の場合には、通常医師又は助産婦の指導を離れる生後7日ないし生後28日までの間に1回ないし2回程度の訪問指導を行うものとする。

3 新生児訪問指導を実施し、生後28日を経過して、引き続き指導を必要とする者については、医師の指示等により通常1か月程度の継続指導を行う。助産婦又は保健婦(士)による訪問指導の結果、疾病又は異常を発見した場合には、医療機関に受診させるなど適切な保健指導を行う。なお、指定指導者が訪問指導を行った場合には直ちに村に連絡し、迅速適切な対策を講ずるものとする。

4 村は、訪問指導に必要な新生児訪問指導票を作成し、指定指導者に交付するものとする。指定指導者は、訪問の都度、必要事項を記入、訪問指導が完了した場合には、できるだけ速やかに訪問指導票を村に提出、報告するものとする。村においては、提出された訪問指導票を整理し、事後の指導に資するものとする。なお、訪問指導にあたっては、訪問指導票とともに、母子保健カード及び母子健康手帳に必要事項を記入するものとする。

(訪問指導の内容)

第12条 保護者に対する問診内容は、次のとおりとする。

ア 妊娠、分娩、産褥における母親の健康状態

イ 家族の健康状態

ウ 新生児の既往症

エ 新生児の現症

オ 養育指導の状況

カ 育児に対する不安

キ 新生児の家庭環境等

2 新生児の健康状態の観察、把握は、次のとおりとする。

ア 一般状態

イ 身体各部の状態等

3 保護者に対しては以下の指導を行うほか、必要に応じ、母体の健康状態の観察、把握を行う。

ア 新生児の発育、発達

イ 栄養法と乳房管理

ウ 清潔と衣類

エ 生活環境

オ 感染防止

カ 安全(事故防止・外傷)

キ 福祉関係等

この要綱は、平成9年4月1日から施行する。

十島村妊産婦・新生児訪問指導実施要綱

平成9年3月30日 告示第1号

(平成9年3月30日施行)