○十島村農地利用集積円滑化事業規程
平成22年12月7日
告示第51号
第1章 総則
(事業実施の基本方針)
第1条 十島村は、農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号。以下「法」という。)第6条第1項の規定に基づき十島村(以下「本村」という。)において作成された農業経営基盤強化促進基本構想(以下「基本構想」という。)に則して、効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の利用の集積の円滑化を図るため、次に掲げる事業(以下「農地利用集積円滑化事業」という。)を行うものとする。
(1) 農地所有者代理事業(法第4条第3項第1号イに規定する事業をいう。以下同じ。)
(2) 農地売買等事業(法第4条第3項第1項ロに規定する事業をいう。以下同じ。)
(3) 研修等事業(法第4条第3項第1項ハに規定する事業をいう。以下同じ。)
2 本村は、地域の面的集積を効率的に促進するため、必要な要員を確保し、次に掲げる事項に留意して農地利用集積円滑化事業を行うものとする。
(1) 関係機関及び関係団体と連携して、できるだけ多くの農用地等の所有者が農地利用集積円滑化事業を活用するよう、農用地等の所有者及び効率的かつ安定的な農業経営を営む者等に対し、農地利用集積円滑化事業のパンフレットの配布、相談窓口の設置、説明会の開催等を通じた普及啓発活動に取り組む。
(2) 多数の農用地等の所有者から一括して委任を受けるため、聞き取り等による調査を行って農用地等の所有者及び効率的かつ安定的な農業経営を営む者等の意向を把握し、集落の土地利用の状況、面的集積後の農用地の利用状況等を具体的に示し、集落段階における合意形成を図りつつ、面的集積を促進する。
(事業実施地域)
第2条 本村が行う農地利用集積円滑化事業の実施地域は、本村の農業振興区域(平成15年十島村告示第8号)とする。
(事業対象農用地等)
第3条 本村が行う農地利用集積円滑化事業の対象土地は、次に掲げるものとする。
(1) 耕作の目的又は主として耕作若しくは養畜の事業のための採草若しくは家畜の放牧の目的に供される土地
(2) 木材の生育に供され、併せて耕作若しくは養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供される土地
(3) 次に掲げる農業用施設の用に供される土地
ア 農業用用排水施設、農業用道路その他農用地の保全又は利用する上で必要な施設
イ 畜舎、温室、農産物集出荷施設、農産物調整施設、農産物貯蔵施設その他これらに類する農畜産物の生産、集荷、調整、貯蔵又は出荷の用に供する施設
ウ たい肥舎、種苗貯蔵施設、農機具収納施設その他これらに類する農業生産資材の貯蔵又は保管(農業生産資材の販売の事業のための貯蔵又は保管を除く。)の用に供する施設
エ 廃棄された農産物又は廃棄された農業生産資材の処理の用に供する施設
(4) 開発して農用地又は農業用施設の用に供される土地とすることが適当な土地
2 前項第4号に掲げる農業用施設の用に供される土地又は開発して農業用施設の用に供されることが適当な土地について実施する農地所有者代理事業又は農地売買等事業は、農用地につき実施するこれらの事業と併せ行う場合に限るものとする。
(事業実施に当たっての調整等)
第4条 本村が農地利用集積円滑化事業を行うに当たっては、鹿児島県、十島村農業委員会、他の農地利用集積円滑化団体、農地保有合理化法人(鹿児島県農業公社)、鹿児島県農業会議、鹿児島県農業共同組合中央会、グリーン鹿児島農業協同組合、鹿児島県農業大学校、株式会社日本政策金融公庫等の関係機関等と十分連絡及び調整を図るものとする。
2 本村が農地利用集積円滑化事業を行うに当たっては、農地保有合理化法人が行う農地保有合理化事業(法第4条第2項に規定する事業をいう。)、村が行う農業経営基盤強化促進事業(法第4条第4項に規定する事業をいう。)その他農地流動化等のための施策と連携して行うものとする。
(事業実施計画)
第5条 本村は、毎年度、その行う事業の種類ごとに事業の実施計画を定めるものとする。
第2章 農地所有者代理事業
(事業内容)
第6条 本村は、農用地等の所有者の委任を受けて、その者を代理して農用地等(法第4条第1項第2号及び第3号の土地にあっては、農用地と一体として委任を受ける場合に限る。)について売渡し、貸付け又は農業の経営若しくは農作業の委託(以下「貸付け等」という。)を行うものとする。
2 本村は、委任に係る農用地等についてその所有者自らが耕作又は管理を行うことが困難な場合に、貸付け等を行うまでの間当該農用地等を良好な状態に保つために除草、畦畔の維持等の管理を行うことができる。
(事業実施の原則)
第7条 本村が、農地所有者代理事業の実施により行う農用地等の売渡し、貸付け又は農業経営の委託については、利用権設定等促進事業(法第4条第4項第1号に規定する事業をいう。以下同じ。)の活用を図るものとする。
2 本村は、農用地等の所有者から農用地等の貸付け等の委任契約の申込みを受けた場合は、正当な理由がなければ委任契約の締結を拒まないものとする。
3 本村が、農地所有者代理事業により農用地等の所有者から委任を受け、その者を代理して行うことができる事務については、次の各号に掲げるものとする。
(1) 農用地等の貸付け等の相手方の選定
(2) 農用地等の貸付け等の相手方との貸付け等に関する条件の協議及び調整
(3) 農用地等の貸付け等の相手方との貸付け等の契約の締結、変更、更新及び解除、農地法(昭和27年法律第229号)第3条第1項の許可の申請並びに法第18条第1項に規定する農用地利用集積計画の同意
(4) その他農地所有者代理事業の円滑な実施のために必要な事項
(委任契約の締結)
第8条 農用地等の所有者から農用地等の貸付け等に関する委任契約の申込を承諾しようとする場合には、これらの農用地等について実地調査を行い、当該農用地等の所有者と貸付け等の委任に関する契約の締結を行うものとする。
2 前項に定める委任契約には、農用地等の所有者は、委任に係る農用地等について貸付け等の相手方を指定しない旨を定めるものとする。
3 委任契約の契約期間は、できるだけ長期とするものとする。
(農用地等の所有権の移転をする場合の対価等)
第9条 農地所有者代理事業の実施により所有権を移転する場合等の対価等については、あらかじめ農用地等の所有者が申し出た金額を基に貸付け等の相手方と協議するものとする。
(1) 所有権を移転する場合の対価は、土地の種類及び農業上の利用目的ごとにそれぞれ近傍類似の土地の通常の取引(転用のために農用地を売却した者が、その農用地に代わるべき農用地の所有権を取得するため高額の対価により行う取引その他特殊な事情の下で行われる取引を除く。)の価額に比準して算定される額を基礎とし、その土地の生産力等を勘案して算定した額
(2) 賃貸借権を設定する場合の借賃については、土地の種類及び農業上の利用目的ごとにそれぞれ農地法第52条の規定により農業委員会が提供している借賃等の情報を十分考慮し、当該農地の生産条件等を勘案して算定した額
(3) 農作業を委託する場合の委託料については、土地の種類及び農業上の利用目的ごとにそれぞれ近傍類似の土地の通常の委託料に比準して算定される額
(農用地等の貸付け等)
第10条 農地所有者代理事業の実施により農用地等の所有者から委任を受けた農用地等(以下「受任農用地等」という。)の貸付け等に当たっては、第12条に定める者と当該農用地等の貸付け等に関する契約の締結を行うものとする。
2 利用権設定等促進事業を活用する場合にあっては、当該農用地等に係る農用地利用集積計画についての法第18条第3項第4号の同意を行うものとする。
3 貸付けの相手方が法第18条第2項第6号に規定する者である場合で、利用権設定等促進事業を活用しないときには、その者が撤退した場合、農用地を明け渡す際の原状回復、原状回復がなされないときの損害賠償、中途の契約終了時における違約金支払いに関する事項等を定めた契約を締結する。この場合、その者が賃借権又は使用賃借による権利の設定を受けた後において農用地を適正に利用してないと認められる場合に賃貸借又は使用賃借の解除をする旨の条件を付するものとする。
(農用地等の保全のための管理)
第11条 本村が、受任農用地等の保全のための管理を行う場合には、当該農用地等の所有者と農用地等の保全のための管理作業に関する委託契約を締結するものとする。
2 農用地等の管理の方法は、草刈り、畦畔の維持、見回り等の一般的な方法(農地にあっては、近傍の農地で一般に行われており、かつ、当該農地の形質を基本的に変更しない範囲内において行われる耕作を含む。)によるものとする。
3 前項の管理のための耕作は、地域における農用地等の利用調整活動によっても当該農用地等の貸付け等を行う相手方が当面いない場合に限り行うものとする。
4 本村は、農用地等の保全のための管理について、他の者に委託することができる(委託された農用地等の所有者を除く。)ものとする。
5 農用地等の保全等のための管理を行うために要する費用については、当該農用地の所有者に請求することができるものとする。
(農地所有者代理事業による農用地等の貸付け等の相手方)
第12条 本村が受任農用地等について貸付け等を行うことができる相手方(法第18条第2項第6号に規定するものについては貸付け(賃借権又は使用賃借による権利の設定に限る。)又は農作業の委託に限る。)は、農業経営の改善に意欲的な経営体とする。
2 貸付け等の相手方が農地保有合理化法人を通じた転売又は転賃を希望している場合には、農地保有合理化法人を貸付け等を行う相手方とすることができる。
第13条 本村は、農業農村整備事業、経営構造対策、農用地開発事業等の実施のため必要があるときは、前条の規定によらず農用地等の貸付け等を行うことができるものとする。
第14条 本村は、受任農用地等について、農業上の利用が困難になったと認められる場合には、当該農用地等の所有者との間で締結した委任契約を解除することができるものとする。
第3章 農地売買等事業
(事業内容)
第15条 本村は、農用地等を買い入れ、又は借り受けて(法第4条第1項第2号及び第3号の土地にあっては、農用地と一体として買い入れ、又は借り受ける場合に限る。)当該農用地等を売り渡し、交換し、又は貸付けるものとする。
(事業実施の原則)
第16条 本村が、農地売買等事業として行う農用地等の買入れ、借受け、交換、受渡し及び貸付けは、利用権設定等促進事業の活用を図るものとする。
(農用地等の買入れ)
第17条 農用地等の買入れは、効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の面的集積等を図るために必要と見込まれる場合に行うものとする。
2 本村は、農用地等を買い入れようとする場合には、当該農用地等について実地調査を行い、買い入れることを相当と認めたときは、農用地等の所有者と買入れに関する契約の締結(農用地等について利用権設定等促進事業を活用する場合にあっては、当該農用地等に係る農用地利用集積計画についての法第18条第3項第4号の同意をいう。以下同じ。)を行うものとする。
3 本村は、農用地等を買い入れる場合に、転売する場合の相手先を指定しないことについて当該農用地等の所有者の同意を得ておくものとする。
4 本村は、農用地等について利用権設定等促進事業を活用せずに買入れを行う場合には、農地法第3条第1項第13号の規定に基づき、当該農用地等の存する区域を地区とする農業委員会に届けるものとする。
(農用地等の売渡し)
第18条 農用地等の売渡しに当たっては、第28条に定める者と当該農用地等の売渡しに関する契約の締結を行うものとする。
(買入価格)
第19条 農用地等の買入価格は、土地の種類及び農場上の利用目的ごとにそれぞれ近傍類似の土地の通常の取引(転用のために農用地を売却した者が、その農用地に代わるべき農用地の所有権を取得するため高額の対価により行う取引その他特殊な事情の下で行われる取引を除く。)の価額に比準して算定される額を基礎とし、その土地の生産力等を勘案した上で定めるものとする。
2 農用地等の買入価格が、その農用地等の収益性からみて著しく高額であると認められる場合には、その農用地等の買入れは行わないものとする。
3 農用地等の買入対価は、原則として買入れに係る農用地等の所有権移転登記完了の日までに支払うものとする。
(売渡価格)
第20条 農用地等の売渡価格は、原則としてその取得価格に当該農用地等に係る本事業の経費を加えた額(当該農用地等につき土地改良事業が行われた場合には、当該事業に要した経費のうち本村が負担した額を加えた額)を基準とし、当該農用地等につき第19条第1項の規定により算定される額を勘案して定めるものとする。
(農用地等の交換)
第21条 農用地等の交換に当たっては、第28条に定める者を相手方とし、交換の対象となるべき農用地等の実地調査等を行った上、これを相当と認めたときは、交換に関する契約の締結を行うものとする。
2 農用地等の売渡対価は、原則として売渡しに係る農用地等の所有権移転登記完了の日までに徴収するものとするが、やむを得ない事情があると認められる場合には、その期日を延期することができるものとする。
(農用地等の借受け)
第22条 農用地等の借受けは、効果的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の面的集積等を図るために必要と見込まれる場合に行うものとする。
2 農用地等の賃貸借による借受けは、利用権設定等促進事業を活用する場合にあってはその賃貸借の存続期間を原則として3年以上とし、利用権設定等促進事業を活用しない場合にあってはその賃貸借の存続期間を10年以上として行うものとする。
なお、法第4条第1項第3号に規定する土地(農業経営基盤強化促進法施工規則(昭和55年農林水産省令第34号)第10条第1項第2号イに規定する土地を除く。)の賃貸借にあたっては、その存続期間は、当該土地の上に建設される施設の耐用年数及び当該施設の建築に要する時間を考慮して相当と認められる期間とするものとする。
また、附帯施設用地についての賃貸借の存続期間は、併せて借り受ける農用地の賃貸借の存続期間とするものとする。法第4条第1項第2号に規定する土地(以下「混牧林地」という。)についての賃貸借の存続期間は、当該土地における混牧林地の利用の可能な期間を考慮して相当と認められる期間とするものとする。
3 農用地等を借り受けようとする場合には、当該農用地等について実地調査を行い、借り受けることを相当と認めたときは、当該農用地等の所有者と当該農用地等の賃貸借に関する契約の締結を行うものとする。
4 農用地等を借り受ける場合には、転貸する場合の相手先を指定しないことをその他転貸することについて、農用地等の所有者の同意を得ることとする。
なお、本村が、現にその上に施設が存しない農用地等を借り受けて当該農用地等の上に施設の建築を行おうとする場合は、併せて当該建築についての賃貸人の承諾を得るものとする。
5 本村は、次に掲げる事由が生じたときは、特約がある場合を除き、遅滞なく農用地等の賃貸人と協議の上、処理するものとする。
(1) 借入農用地等について有益費等を支出しようとするとき。
(2) 借入農用地等の転借人が有益費等を支出することを承認しようとするとき。
(農用地等の貸付け)
第23条 本村が借り受けた農用地等の貸付けに当たっては、第28条に定める者と当該農用地等の賃貸借に関する契約の締結を行うものとする。
2 貸付けの期間は、利用権設定等促進事業を活用する場合にあってはその賃貸借の存続期間を原則として3年以上とし、利用権設定等促進事業を活用しない場合にあってはその賃貸借の存続期間を10年以上として行うものとする。
3 農用地等の貸付けに係る賃貸借契約においては、民法(明治29年法律第89号)第618条の規定による解約権の留保は付さないものとする。
4 貸付けの相手方が法第18条第2項第6号に規定する者である場合で、利用権設定等促進事業を活用しないときには、その者が撤退した場合、農用地を明け渡す際の原状回復、原状回復がなされないときの損害賠償、中途の契約終了時における違約金支払いに関する事項等を定めた契約を締結する。この場合、その者が賃借権又は使用賃借による権利の設定を受けた後において農用地を適正に利用していないと認められる場合に賃貸借又は使用賃借の解除をする旨の条件を付するものとする。
(借賃)
第24条 本村が農用地等を賃貸借により借り受け、又は貸し付ける場合の借賃は、次のとおりとするものとする。
(1) 農地については、農地法第52条の規定により農業委員会が提供している借賃等の情報を十分考慮し、当該農地の生産条件等を勘案して算定した額
(2) 法第4条第1項第4号に規定する土地については、開発後の土地の借賃の水準、開発費用の負担区分の割合、通常の生産力を発揮するもので期間等を総合的に勘案して算定した額
(3) その他の土地については、土地の種類ごとに近傍の土地の借賃の額に比準して算定し、近傍の土地の借賃がないときは、近傍の用途が類似する土地について算定される借賃の額を基礎とし、当該土地の生産力、固定資産税評価額等を勘案して算定した額
(賃借の前払い)
第25条 本村は、3年以上の期間の定めがある農用地等の借り受けに係る賃貸借に関する契約の締結を行う場合において、当該農用地等の賃貸人が3年間から10年間賃貸の額を増加しない旨を特約したときは借賃の前払いをすることができるものとする。
(農用地等の一時的貸付け)
第26条 本村は、本事業の目的に従い農用地等を売り渡し、又は貸し付けるまでの間、当該農用地等を暫定的に使用することを相当と認める者に一時的に貸し付けることができるものとする。
2 前項の規定により農用地等を貸し付ける場合には、農用地及び法第4条第1項第4号の土地については、使用貸借による権利(利用権設定等促進事業を活用することが相当と認められる場合には、賃借権を含む。)の設定を行うものとし、法第4条第1項第2号及び第3号の土地については賃貸借による権利の設定を行うものとする。
(農用地等の買入れ等の基準)
第27条 農用地等の買入れ又は借受けのときの基準は次に掲げるものとする。
(1) 経営農地の面的集積を通じて効率的かつ安定的な農業経営の育成に資するような用地等であること。
(2) 当該農用地等の賃料が農地法第52条の規定により農業委員会が提供している借賃等の情報、生産条件等からみて適切であると判断されること。
(3) その他農業経営の基盤の強化に資すると見込まれるものに限ること。
(農用地等の売渡し等の相手方)
第28条 本村が農地売買等事業の実施により農用地等の売渡し、交換又は貸付け(以下「売渡し等」という。)を行うことができる相手方(法第18条第2項第6号に規定するものについては貸付け(賃借権又は使用賃借による権利の設定に限る。)又は農作業の委託に限る。)は、農業経営の改善に意欲的な経営体とする。
第29条 本村は、農業農村整備事業、経営構造対策、農用地開発事業等の実施のため必要があるときは、前条の規定によらず農用地等を売り渡し、交換し、又は貸し付けることができるものとする。
(管理等)
第30条 本村は、農用地等の売渡し等を行うまでの間、当該土地等を善良なる管理者の注意をもって管理(農用地にあっては、近傍類似の農用地で一般に行われており、かつ、従来の当該農用地の形質を基本的に変更しない範囲内において行われる耕作を含む。)するものとする。
(目的外処分)
第31条 本村が本事業の実施により買い入れた農用地等が本事業の目的以外の目的に供することが相当となった場合には、当該農用地等を適性かつ合理的な土地利用の確保に配慮しつつ他の目的に供することができるものとする。
(賃借の改訂の場合の措置)
第32条 本村は、第25条の規定による借賃の前払いをした場合においても、賃貸借契約期間中に借賃を改訂した場合には、その改訂額のうち別に定めるところにより賃貸人に交付又は賃貸人から徴収するものとする。
(未墾地の取得等)
第33条 法第4条第1項第4号の土地の買入れ又は借受けは、農業農村整備事業、農用地開発事業等の実施が確実と見込まれる地域内の土地につき第4条に規定する関係機関から本村において買い入れる又は借り受けるべき旨の申出を受けた場合(自らこれらの事業を実施する場合を除く。)に限り行うものとする。
第4章 研修等事業
第1節 研修事業
(事業内容)
第34条 本村は、農地売買等事業によって買い入れ、又は借り受けた農用地等において、新規就農希望者(農業後継者を含む。)及び新たな分野の農業を始めようとする農業者(以下「新規就農希望者等」という。)に対する農業の技術又は経営方法を実地に習得させるための研修の事業を行うものとする。
(事業の実施方法)
第35条 本村は、研修期間中は当該新規就農希望者等の生活の安定に配慮するものとする。
2 研修の実施期間は、新規就農希望者等の年齢及び農業の技術等の習得状況に応じ、おおむね5年以内とする。ただし、本村が借り受けた農用地等において本事業を行う場合には、本事業の実施期間は当該農用地等の借受けの存続期間内とする。
3 本事業は、鹿児島県地域振興局農林水産部農政普及課、鹿児島県農業大学校、鹿児島県農業会議、鹿児島県農業協同組合、地域の農業事情等に精通した農業者等と連携して行い、新規就農希望者等が農業の技術等を効率的に習得することができるように努めるものとする。
4 研修期間中においては、当該研修に係る農用地等について他に買入れ又は借受けの希望者が現れた場合であっても、当該希望者に対して売渡し又は貸付けを行わないことができる。
5 本村は、借り受けた農用地等において本事業のため有益費等を支出しようとするときは、特約がある場合を除き、農用地等の賃貸人と協議するものとする。
(事業に係る農用地等の売渡し等)
第36条 本村は、新規就農希望者等の農業の技術又は経営方法の習得状況を見極めた上、当該研修に係る農用地等を農地売買等事業の手続により当該新規就農希望者等に対して売り渡し、又は貸し付けるよう努めるものとする。
2 研修中又は研修終了後、やむを得ない事情により新規就農希望者等が研修に係る農用地等を買い入れ、又は借り受けることが不可能となった場合には、農地売買等事業の手続により第三者に対して当該農用地等を売り渡し、又は貸し付けるものとする。
第2節 その他の事業
第37条 本村は、農地売買等事業により買い入れ、又は借り入れた農用地等の中間保有機能を有効に活用することによって次の事業を行うことができるものとする。
(1) 産地形成のためのモデル的な経営の実証を行う事業
(2) その他農地利用集積円滑化事業の目的に適合する事業
附則
この規程は、平成22年12月7日から施行する。