○十島村肉用牛特別導入型基金条例施行規則
平成10年10月15日
規則第4号
第1条 この規則は、十島村肉用牛特別導入型基金条例(平成10年条例第18号。以下「条例」という。)に基づき、特別導入型の実施に関し必要な事項を定めるものとする。
(事業の内容)
第2条 この事業は、十島村が肉用繁殖雌牛を計画的に購入し、肉用繁殖雌牛の貸付けを受けようとする農業者(以下「導入対象者」という。)に一定期間貸付後その者に譲渡する事業とする。
(導入対象者)
第3条 この事業の導入対象者は、十島村に住所を有する者で肉用雌牛を飼養計画を有し、肉用雌牛を継続して飼養することが確実な者とする。ただし、導入対象者の年齢は70歳未満であること。
(貸付の決定)
第5条 村長は、導入対象者選定基準(別記1)に即し貸付申込者(以下「借受者」という。)の畜産経営計画書を適正に審査の上、貸付の適否の決定を行い、その旨を肉用雌牛貸付決定書(様式第3号)により借受者に通知するものとする。
(導入対象家畜)
第6条 この事業で貸付の対象となる肉用繁殖雌牛(以下「導入家畜」という。)は、次のとおりとする。
(1) 繁殖の用に供する肉用育成雌牛及び肉用成雌牛とし、育成雌牛とは生後4か月齢以上18か月齢未満のもの、成雌牛とは生後18か月齢以上4歳未満のものとする。また、導入対象家畜は、県内産のものとする。
(2) 第19条の規定に基づき返納された肉用繁殖雌牛
2 導入対象者の生産に係る家畜は、父牛の直検DGが1.2kg以上又は父牛の間検がDG0.8kg以上である肉用育成雌牛に限り、当該家畜を生産した導入対象者に貸し付けることができるものとする。
(飼養家畜)
第7条 導入家畜の貸付期間は、貸し付けた日から起算して肉用育成雌牛は5年間、肉用成雌牛は3年間とする。ただし、第19条の規定による返納があった場合は当該家畜の貸付の残存期間とする。
(導入家畜の購入)
第8条 村長は、次の方法により導入家畜を購入するものとする。
(1) 家畜市場からの購入。ただし、村長自ら購入することが困難である場合は他の機関(農協等)に委託して購入することができるものとする。
(2) 肉用子牛生産農家からの直接購入。ただし、この場合は、別記2に定める家畜評価委員会を開催し、家畜市場価格等を勘案の上、家畜の適正な評価を行って購入するものとする。
(導入家畜の引渡し)
第9条 導入家畜の引渡しは、村長が指定する期日及び場所において行うものとする。
2 借受者は、導入家畜の引渡しを受けたときは、速やかに肉用雌牛受領証(様式第4号)を村長に提出するものとする。
(基金からの取崩し)
第10条 村長は、導入家畜の購入額(家畜購入費と購入に要した諸経費の合計額)を1頭ごとに計算し、基金から取崩すものとする。
(1) 1頭当たりの取崩し限度額は、330,000円とする。
(貸付契約の締結)
第11条 村長は、原則として導入家畜を借受者に引渡した時点で借受者との間で貸付契約書(様式第5号)を締結するものとする。
2 村長は、貸付契約書の締結にあたって、借受者は2人の連帯保証人を設定しなければならない。ただし、村長が必要と認めた場合は免除できるものとする。
(借受者の義務)
第12条 借受者は、貸付期間中、次の事項を遵守するものとする。
(1) 善良な管理者の注意をもって飼養管理にあたること。
(2) 原則として導入家畜を家畜共済に付すること等により債務の履行に万全に期すこと。
(3) 家畜保健衛生所の指導等により導入家畜の伝染病等の予防のための注射等を行うこと。
(4) 導入家畜の飼養管理費を負担すること。
(5) 村に貸付期間中毎年度、年度末の飼養頭数を飼養頭数報告書(様式第6号)により報告すること。
(6) 畜産経営計画書の計画の達成に努めること。
① 導入家畜につき、盗難、失そう、疾病、死亡その他重大な事故があったとき。
② 借受者が疾病にかかる等飼養管理を継続することが不可能となったとき。
③ 借受者が、農業労働力、経営農用地等の面積の変動により畜産経営計画書に掲げた肉用繁殖牛の飼養が困難となったとき。
(導入家畜の管理)
第13条 村長は、導入家畜管理台帳(様式第8号)を備え、導入家畜に関する記録を整備するものとする。
(借受者の家畜飼養状況の把握)
第14条 村長は、借受者台帳(様式第9号)を備え、借受者からの報告等により貸付期間中毎年度末時点の借受者の家畜飼養状況を把握しておくものとする。
(借受者に対する指導)
第15条 村長は、借受者の畜産経営計画書の達成及び飼養管理技術の向上等のため定期的(毎年度1回以上)に指導を適切に行うものとする。
(1) 村長は、このため別記3の推進指導委員会を設けるものとする。
(導入家畜の譲渡価格)
第17条 導入家畜の譲渡価格は、導入家畜の購入価格(家畜市場価格)と購入に要した諸経費(家畜市場手数料)の合計額とする。
(譲渡対価の納付)
第18条 借受者は、第16条第2項の譲渡決定があった場合には、村の発行する納入に係る通知書により導入家畜の譲渡対価を村に納付するものとする。
(導入家畜の返還)
第19条 村長は、貸付期間中に次の事態が生じたときは、借受者との契約を解除するとともに借受者に貸付けている導入家畜の返還命令をすることができる。この場合、借受者は、村長の指示に従って導入家畜を村に返納しなければならない。
(1) 借受者が、本事業の目的に反した場合又は貸付契約に従わない場合であって、村長が借受者に導入家畜の飼養管理を継続させることが不適当であると認めたとき。
(2) 借受者が疾病にかかった場合等であって、村長が借受者に導入家畜の飼養管理を継続させることが困難であると認めたとき。
(3) 借受者が畜産経営計画書の飼養計画の達成を著しく怠っていると認めたとき。
(損害賠償)
第20条 貸付期間中に導入家畜につき盗難、失そう、疾病、死亡その他重大な事故があった場合において、当該事故が借受者の責めに帰すべき事由によると認められるときは、借受者はその損害を賠償しなければならない。
(1) 導入家畜の事故についての賠償責任の有無の判断は、通常の飼養管理を判断基準とするものとする。
(2) 損害賠償の基準は、おおむね次のとおりとする。
① 事故が借受者の故意又は重大な過失により生じたと認められる場合
P1+P2 に相当する額
(注)
1 P1は、当該事故に係る導入家畜を村が購入したときの価格と購入等諸経費の合計額(以下「購入相当額」という。)から当該家畜の残存価格に相当する額(その額が購入相当額を上回るときは購入相当額)を差し引いた額
2 P2は、当該事故に係る導入家畜の引渡し等の日から当該事故につき報告のあった日までの日数に応じ、当該家畜の購入相当額につき年利10.95パーセントで計算して得た額
② ①以外の過失による場合は、P1に相当する額
(廃用処分)
第21条 村長は、導入家畜が貸付期間中に疾病その他重大な事故及び繁殖能力が著しく劣った場合等が生じた場合は共済事業を行う団体、県家畜保健衛生所等、又は村長認定(獣医師の診断書)に基づき廃用処分をすることができる。
2 借受者は、貸付期間中に導入家畜を事故等により廃用処分する場合は、原則として貸付助成額に消費税相当額を加算して得た額を返納するものとする。ただし、廃用処分の原因が借受者の故意又は重大な過失による場合を除き、当該家畜の共済金受取相当額及び売却額を返納額とする。
(補助金の返還)
第22条 村長は、借受者から第20条に基づく損害賠償の納付があった場合その他補助金に相当する額の返還があった場合は当該納付額の補助金相当額を基金に繰入れすることなく、県知事に納付するものとする。
(事業実績報告)
第23条 村長は、肉用繁殖雌牛の導入を実施した年度末に当該年度の事業実績報告書(基金取崩状況報告書を含む。)(様式第12号)を作成し、県知事に提出するものとする。
(その他)
第24条 この規則に定めるもののほか、導入事業の実施に必要な事項は、県が定めた鹿児島県家畜導入事業実施要領及び関係通達に即し村長が別に定めるものとする。
附則
この規則は、公布の日から施行し、平成10年11月1日より適用する。
附則(平成19年規則第11号)
この規則は、平成20年1月28日から施行する。
附則(平成25年規則第11号)
この規則は、公布の日から施行し、平成25年4月1日から適用する。
附則(令和4年規則第11号)
この規則は、令和4年6月1日から施行する。
別記1 略